日経社説をはじめからていねいに

日本経済新聞朝刊の社説を要約し、そこに自らの考察を加えます。

日中の経済協力を推進せよ

日中の信頼醸造へ根気強く課題解決を

https://www.nikkei.com/article/DGXKZO26344820Q8A130C1EA1000/

要約

世界2,3位の経済大国の日中両国の首脳が相互訪問し意見交換することは経済面や安全保障面で重要だが、尖閣諸島接続水域に中国の原子力潜水艦が潜航したまま通過した問題など、偶発的衝突を誘発する中国軍の行動は看過できない。日本はこの問題を早急に正すべきだ。また、日中衝突を防ぐための日中防衛当局間の「海空連絡システム」の早期運用開始も大切である。日中平和友好条約締結40年の今こそ、両国関係改善のときである。

 

出遅れが目立つ遺伝子治療

https://www.nikkei.com/article/DGXKZO26344840Q8A130C1EA1000/

要約

欧米に倣い日本も最新の研究結果を踏まえて遺伝子治療の利用を推進するべきだ。安全性への不安などから、日本では臨床試験も製薬も進んでいないが、遺伝子治療はがんの免疫療法にも役立つ。安全確認は重要だが、遺伝子治療を過度に恐れては海外との差は広がる一方だ。政府は、最新の研究結果を国民に提供して正確な理解へ繋げるとともに、薬の効き目に応じて金額を変えるなど高額な遺伝子治療に対する柔軟な薬価設定が必要である。

 

持論

診療報酬改正の薬価引き下げ決定時も感じましたが、製薬会社の観点から見ると薬価引き下げは製薬会社の新薬開発意欲を著しく削ぐのではないかと思います。ですが、薬の効き目に応じて薬価を変えるというシステムには、製薬会社にもっとよく効く薬を作ろうと意欲を出させるインセンティブが働くので、これには賛成です。

日本では確かに遺伝子治療があまり進んでいないかもしれません。また、日本では再生治療を始め様々な医療分野で世界に遅れをとっている感があるのは否めません。特に臨床分野が遅れています。世界を席巻する医療を、官民が一体となって日本が生み出せるようになることが急務であります。